web3時代の注目の1つ、DAOは「中央集権者のいない分散型自立組織で、参加者が集まり運営していく組織」です。
分かりやすく言うと、web3時代の株式会社のようなモノです
株式会社との大きな違いは、参加者(作業を行っている人)が組織運営の議決権を持っていることです
つまり、働いている人たちで、方針を決められるのね
対して、株式会社の場合は、株主が決定したことを、働く人が目的に向かって進んでいきます。
つまり、DAOではオーナーシップをもって働くことが出来て、収益を得て、自分たちのDAOの評価が上がればキャピタルゲインなどの大きな利益が働く人に還元できる仕組みです
ですが、そうは上手くいきません。
【web3.0】DAOの課題。
世界の先行しているDAOや、私も参加し体験させて頂いた前澤友作さんの作ったMZDAOから学ぶことが出来ましたので、どのくらいの事が現実的なDAOなのか考察と問題点を見ていきます
(私の体験した主観も含みます)
DAO定義:参加者は自由に参加できる
DAOでは、参加を希望すればだれでも参加できるとなっていますが、100億%誰でも参加できるのは難しいです。
なぜなら、価値観はそれぞれですので、進むべき方向性は合わせる必要があります。
ある程度、意思統一させる必要があるので、最低限の参加条件はあっていいのカモ
DAO定義:参加者は平等な権利
DAOでは、参加者は平等な権利を持てることになりますが、難しい面があります。
働く人・働かない人、資金を出す人・出さない人、スキルがある人・ない人など様々です。組織が利益をあげても全て平等に分けると、やった人とやらなかった人の間には溝が出来てしまいます
やってもやらなくても、平等に山分けなら、やらないで取り分貰った方がお得になっちゃう…
ですので、公平なルールが求められます。
平等と公平のバランスはとても大切です
DAO定義:中央集権者がいない
DAOでは「中央集権者がいない」となっていますが、全くいないのも難しいですね
人が集まっているのに、まとめるひとも、進行役がいないのではまとまりがなく、目的に向かって進むことが出来ません
初期の立ち上げには、パワーがいることなので、力強く動いてくれる人たちが必要になります
世界の先行しているDAOを見ても、発起人グループと、参加者グループで構成されているこ多いです
理想的には、投下資金回収後にはアイディアやスキル、資金などを提供した発起人グループと、参加者グループの差をなるべく無くすシステムにしているケースがあるので「一番良い落としどころかな」と思いました
ですが、残念なことに徐々に発起人グループと、参加者グループの取り分は開いている傾向にある報告も見られることから、課題は残ります
DAO定義:中央サーバーがないブロックチェーンでつながる分散型システム
DAOで運用するシステムには、ブロックチェーンが使われます。
ブロックチェーンは中央サーバーを必要としない分散型システムです。これにより改ざんできない透明性のあるシステムを作ることが出来ます
中央サーバーで管理すると、中央集権者が集めたデータを独占でき、隠蔽、改ざんされる可能性があります。
これまでの現代社会でも度々問題になります。
問題が起こらなければ、中央サーバーで問題はありませんが、中央管理者が信頼を失うと、改ざんを行っていないデータも、改ざんの記録さえ残らないので真偽も分からなくなってしまいます
DAOに参加している人は、ブロックチェーンに記録された全てのデータを見ることが出来ます。そして改ざんはほぼ不可能(不可能ではないが、経済的な価値が追い付かないので事実上無理)
データやシステムを分散的に管理しないと、取るべき時に取るアンケートがとられなかったり、バイアスがかかってしまったりします。
参加者の多くの人が求めても、中央管理者に都合が悪ければスルーされる可能性があります
以上の事から、ブロックチェーンにより分散化することで、個人やグループが支配することができないため、中央集権化の危険性がなく、安定性が高いとされています。
DAO定義:意思決定は投票で
DAOは、投票システムを利用して、参加者全員が参加できる意思決定が行われます。
これにより、組織の意思決定において、参加者の投票権が平等になり、多数決原則に基づく中央集権的な意思決定に比べ、より公正な意思決定が行われることが期待できます。
ですが、DAOのシステムも基本的には、ガバナンストークンの比率による公平なシステムになっているので、「参加者全員が参加できる意思決定」とは必ずしも平等ではない事があります
ガバナンストークンのルールも決める必要性がありますね
DAO定義:分散型で自動化されたシステム(スマートコントラクト)
DAOは、スマートコントラクトによって、自動的に契約を行うことができます。
これにより、参加者の手動による契約が不要になり、契約プロセスの効率性が向上し、オペレーションのコスト削減につながることが期待できます
ですが、技術的にはまだ難しい問題があります
処理能力や、脆弱性の問題です
ブロックチェーンの処理速度は、クレジットカードなどの電子決済の1/2000程度しかスマートコントラクトが出来ないので、処理の遅さや、データ量などの問題があります。
また、各種トークン、特にガバナンストークンや、お金に換算できるトークンからの、お金が流失するケースも度々起こっています
処理能力や、資金流出を防ぐセキュリティを高めていく必要があります