自営業者やフリーランスの方は、本業の部分以外にも、取引先のやり取りや、書類制作などの雑務に追われて大変ですよね
私も自営業しているので非常に分かります
そんな雑務は、ChatGPTを使ってかんたんに済ますことが出来ますよ
ただし、仕事で使えるような文章をAIに生成させるためには、質問や命令のコツがあります。
良い質問をすると、非常に良い回答を得られますよ
この記事では、ChatGPTの使い方のコツ・プロンプトの基本的な書き方から応用テクニックまでを分かりやすく解説します。
ChatGPTのプロンプト作成のコツとは?
ChatGPTは対話型の人工知能(AI)で、質の高い回答を得るためには、上手なプロンプト(命令文)の送信が重要です。
いくつかのコツがあるので、1つづつ解説していきますね
プロンプトを指示と文章で分ける
プロンプトの初めには明確な指示(命令)を書くとよいでしょう。
それを「#」や「”」のような記号で文の内容と分けると、AIが何をどうすればいいのか?きちんと伝えることができるので効果的です。
たとえば、プロンプトに「#命令文:次の文章を要約してください」と書いて
その下に「#本文:」と記述する方法です。
#命令文:次の文章を要約してください
#本文:
#命令文:「ラーメンに煮卵をトッピングするとおいしくなる理由」を説明してください
このように文章を書く部分を「#本文:」と明示することで、どの部分が要約の対象かが一目瞭然になります。
ChatGPTへの「~をしてください」という命令と、その内容を分かりやすく区別できます。
この方法を使えば、「要約する」という要求に対して、命令する内容と、対象の文章がどれかが明確になり、ミスを避けることができますよ。
例文
「前提条件」や「詳細条件」をプロンプトに明確に入れる
ChatGPTが望んでいない答えをする理由として、「条件を明確にしない」点が考えられます。
たとえば「仕事を効率的にする方法は?」と質問すると、一般的なありきたりのアドバイスが返されることが多いです。
効率化のアプローチは、仕事の種類や規模、業界などさまざまな条件で変わってきます。
だから、詳しい条件を伝えないと、期待していた答えとは違ったものが帰ってくることがあるんです。
ですので、前提条件」や「詳細条件」をプロンプトに明確に入れる必要があります
たとえば「#条件」として詳細を伝える設定する方法があります。
#命令文:
#条件:
#本文:
「私は会社の広報部門で働いています」という背景情報を提供してから質問すると、より適切な答えが得られるかもしれません。
要は、具体的な答えを求める場合、自分の状況や必要な条件をしっかりと伝えることがポイントとなります。
例文
ワンポイント
- やってほしいことを具体的に書く
- 回答範囲を明確に(「店内広告用に」、「100文字以内で書いて」など)
出力の表現方法や書式をプロンプトで明記する
ChatGPTはプロンプトで、表現方法やどんな言い回しを求めるかを明示することで、希望するスタイルの文章を生成します。
たとえば、クライアントへの報告を考えているとき、特定のガイドラインを示すことで、そのニーズに応じた文章が得られるようになりますよ。
- クライアントへの報告書であること
- クライアントとは、当店の料理をお取り寄せ商品として全国販売を企画している企業です
ChatGPTをデフォルトの状態で出力すると、論文のように硬い表現や、一般的には分かりにくい言い回しになることがあります。
また、トーンアンドマナーなども適切ではない面がありますので、最終的には人の手で少しアレンジして、シーンや読み手に合わせるといいでしょう
以下のように、表現方法を指定することで文章の言葉使いを変化させることが出来ます
取引先に伝える様に書いてください
→ ビジネスのエチケットを保ちつつ、情報を簡潔に、しかし十分な詳細で伝えます。信頼関係を損なわないように正確かつ適切な言葉遣いを心がけます。
例文
拝啓、
先日のミーティングでのご質問について、食べ物の温度と味覚に関する点を簡潔にお伝えいたします。
食品を温める際、その中の香り成分が放出されることが一因として挙げられます。この香りの放出は、食品の風味を強化し、味覚体験をより豊かにします。また、食品の物理的テクスチャーが温度によって変わり、これが味の感じ方に影響を及ぼすことも確認されています。これらの要因の組み合わせにより、食品を温めた際には、冷たい状態よりもおいしさを強く感じることが多いのです。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
お客様への対応する文章として書いてください
→ 丁寧かつフレンドリーなトーンで書きます。お客様のニーズや疑問を考慮し、わかりやすさと信頼感を持った文章を心がけます。
例文
いつもご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご質問の「食べ物を温めると、なぜおいしく感じるのか?」について、お答えいたします。食べ物を温めると、その中にある美味しい香りがより放出されるようになります。この香りは、食事の味をより豊かにし、おいしいと感じさせてくれる重要な要素となります。また、温かい食べ物は舌に触れたときの感じがよく、これもまた味の感じ方に影響しています。このような理由から、温かい食べ物は冷たいものよりもよりおいしく感じられることが多いのです。
何か他にもご不明点やご質問がございましたら、お気軽にお知らせください。
よろしくお願いいたします。
小学生でもわかるように書いてください。
→ シンプルで基本的な言葉を使用して、分かりやすく説明します。
例文
食べ物を温めると、香りが立ちやすくなるから、おいしく感じるんだよ。冷たいときは、香りや味が閉じ込められているけど、温かいときはその香りや味が自由になって、鼻や舌に届きやすくなるんだ。だから、温かい食べ物の方が、おいしく感じることが多いんだよ。
新入社員に向けて話すように書いてください。
→ 初心者にも理解しやすいように、丁寧かつ適度に分かりやすい表現で説明します。
例文
食べ物を温めることで、香りや風味がより引き立つため、おいしさを強く感じることができるんです。冷たい状態だと、多くの成分や香りが活発でないのですが、温めることによってそれらが引き出されます。特に、食品に含まれる香り成分は温度が上がることで放出されやすくなり、それが私たちの舌や鼻に届き、食事の味や香りをより豊かに感じさせるんですよ。
報告書のように書いてください。
→ 正式でビジネスライクな言葉遣いで、情報を具体的かつ客観的に伝えます。
例文
食品の温度と味覚に関する分析
本報告書では、食品を温めた際の味覚への影響を検討します。
香りの放出
食品は温められることで、その中に含まれる香り成分が放出されやすくなります。香りは味覚の大部分を占めるため、食品の温度上昇は味の感じ方を強化します。
感覚受容
舌の上の味蕾は、特定の温度帯でより良好に動作します。温かい食品は、この最適な温度帯に近づくことで、味蕾が成分をより正確に感知することを助けます。
テクスチャーの変化
食品のテクスチャーも温度によって変わることがあり、一部の食品は温かい状態でより柔らかく、または滑らかになり、それが口当たりの良さに寄与します。
以上の理由から、食品を温めることで、冷たい時よりもおいしく感じる現象が生じると考えられます。
一般の大人向けに書いてください。
→ 幅広い層が理解できるように、適度に詳細を含みつつ、明確に情報を伝えます。
例文
食べ物を温める際に感じるおいしさは、いくつかの要因に起因します。まず、温めることによって食品中の香り成分が放出されるため、食事の香りが強くなります。香りは私たちの味覚体験の約80%を占めると言われており、これが食べ物の味を際立たせます。さらに、温かい食べ物は口の中での感じが柔らかくなり、食品のテクスチャーや風味がより一層引き立ちます。また、味蕾が特定の温度で最も活動的になることも知られており、このため温めた食品は味のニュアンスをより豊かに感じさせることができるのです。
学者や専門家向けに書いてください。
→ 専門的な言葉や用語を使用して、高度な内容を詳しく伝えます。
例文
食品の温度調整に関しての味覚への影響は、多角的な要因に起因します。初めに、食品の加熱により揮発性の香り成分が放出される現象があります。これにより、オルファクトリー系における感覚伝達が増加し、食品の味覚評価が高まります。また、トリグミナル感覚が食品の温度と連動して味覚受容に影響を与えることが示唆されています。具体的には、特定の温度帯下での味蕾の活動度が増加するという研究結果が存在します。さらに、食品の物理的テクスチャーは温度変動により変化し、これが口腔内での食品の分解や唾液との相互作用を変容させ、結果として味覚の感知に影響を及ぼす可能性が考えられます。
子供向けの物語のように書いてください。
→ イメージが湧きやすく、楽しめるような表現や物語調の言葉遣いで説明します。
例文
昔々、冷えたお料理の国と温かいお料理の国がありました。冷えたお料理の国では、みんなが「なんだか物足りないな」と思っていました。ところが、温かいお料理の国では、香ばしい匂いが空を飛び交い、みんなが笑顔で楽しく食事をしていました。ある日、冷えたお料理の国の住人が温かいお料理の国を訪れると、「わあ、これが本当のおいしさだ!」と感動しました。温めた食べ物は、香りや味が目覚めて、もっとおいしくなる魔法がかかるのです。そして、冷えたお料理の国も、温かさの魔法を知って、笑顔いっぱいの国に変わったのでした。
どのような質問をすればいいのかChatGPTに聞いてみる
自分が把握している内容だけで、ChatGPTに質問をすると、求めている回答ではない答えを出力してしまうことがあります
そのようなときに、どのような質問をしていいか分からない事があります
そんな時には、「回答するのに必要な情報があれば、私に質問してくださいね」と追記しておくことで、求める答えを出すための手助けもしてくれます
例文
表示スタイルをプロンプトに含める
ChatGPTの回答は様々な表示スタイルで文章を生成することが出来ます。プロンプトで表示スタイルを指定することで、ユーザーが求めるスタイルで生成され、回答をそのまま使用することができます。
以下の様な、形式で生成することが出来ます
- 文章形式 – 通常の文章
- ステップバイステップ – 回答内容を段階的に説明してくれます
- ナラティブ形式 – 連続した文章で情報を伝える方法。
- 箇条書き形式 – 情報をポイントごとにリスト化する方法。
- Q&A形式 – 質問と答えのセットで情報を伝える方法。
- ダイアログ形式(会話形式) – 二人以上のキャラクター間の対話として情報を伝える方法。
- 指示・手順形式 – ステップバイステップの指示や手順で情報を伝える方法。
- 要約形式 – 長い情報や文章を短縮して伝える方法。
- テーブル・図表形式 – 行や列を使用して情報を整理・表示する方法。(テキストベースでの模倣)
また、コード生成も出来ます。
ChatGPTとしての機能としては、プログラミングやコード生成は得意な項目です
ChatGPTは具体的なファイルとしての出力は生成できませんが、テキストベースのコードやデータ構造をコピペして使える状態にまで仕上げることはできます。
例えば、HTMLのコードやJSONの構造、SQLクエリなどを生成し、それをユーザーがコピペして他のソフトウェアやプラットフォームで使用するという方法です。
ChatGPTもどんどん進化していて、ChatGPT上で簡単なPythonを実行させたり、課金ユーザー向けにDALL·E 3での画像生成や、動画生成も出来る様になりました
この章のまとめ
- プロンプトを指示と文章で分ける
- 「前提条件」や「詳細条件」をプロンプトに具体的に書く
- どの様な表現方法(話し方)や、書式をプロンプトで明記する
- 具体的に聴けない時には、どのような質問をすればいいのかChatGPTに聞いてみる
- 表示スタイルをプロンプトに含める
ChatGPTに良い回答を引き出すためのプロンプト構成
ChatGPTに伝えるための詳細なコツをお伝えしましたが、この項目ではChatGPTに良い回答を引き出すためのプロンプト構成を解説します
まずは、良い回答を引き出すためのプロンプトの条件は以下の通りです
- 簡潔に書く:余計な言葉は避け、要点を伝える文を心がけます。
- 背景情報を提供する:必要な背景情報や文脈を最初に記述します。
- 具体的に質問する:具体的な事例や状況を示すことで、答えも具体的になりやすいです。
- 開かれた質問をする:「はい/いいえ」で答えられる質問より、詳細を求めるような質問の方が情報が得られやすいです。
- 感情や意見を取り除く:客観的な情報を求める場合は、自分の意見や感情を質問から取り除きます。
- 複数の質問を避ける
具体的なプロンプト構成
- 私はブログを書きたいです。(背景)
- あなたは歴史の専門家です。(ChatGPTの定義付け)
- キーワードは、「幕末」「明治維新」を使います。(要点)
- 確かな証拠がある事実をベースに歴史を解説したい。(要点)
- アウトラインを作って欲しい。(命令)
ChatGPTに良い回答を得られないプロンプトの注意点
ChatGPTに良い回答を得られないプロンプトの注意点があります
プロンプトが曖昧である場合、返答も一般的で曖昧な表現になる傾向があります。
他にも以下の様なプロンプトですと求める答えが得られない場合があります
- 曖昧な表現
- 不正確な表現
- 同時にいくつもの回答を貰おうとする
- 長すぎるプロンプト(情報が過度に多いと、主要なポイントを見落とす可能性があります。)
- 文脈が不足(背景が足りない)
- 矛盾した指示
- 過度に抽象的な質問
- 誤った用語や情報の提供
- 最新過ぎる情報(ChatGPTは最新でも2022年1月あたりの情報までしか持っていません)
- 公人でない個人の情報
「それ」や「あれ」とか人間には文脈的には理解できることや、無意味に使う言葉は、AIは理解しにくいので使うのはやめましょう
また、「いいかんじの文章に整えて」や「いくつか提案して」などの曖昧な表現ではなく、「ビジネスに使える分用として整えて」や、具体的な数字を示し「3つ提案して」と書くと良いでしょう
ChatGPTに良い回答を得られる、最高のプロンプトを作ろう
ChatGPTの回答は、プロンプトの質や内容にに大きく依存します。
より適切なプロンプトを提供することで、より精度の高い回答が得られます。
ChatGPTは、言葉や文章をある確率で解析して答えを出す仕組みなので、具体的にどんな答えを欲しいのか伝えても、期待する答えが得られないこともあるため、詳細な情報や文脈の追加が必要となることがあります。
ですが、ChatGPTは以前のやり取りや文脈を考慮してあげることで、より適切な回答を出力させることも出来ます